chapter 6 太陽と風に抱かれて

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「今月の自然動物支援団体の集まりをどこで やればいいか考えているの」 「それなら家でやってはいかが? とっても素敵なプールがあるから ガーデンテラスでどうかしら 最近では夕方大きな鷺がよく来るの 保護団体の皆さんでもあんな大きな 鷺を見た事ないんじゃないかしら ね!いいでしょ・・・あなた!」 杏奈が両手を合わせて大和に向き合って言った 大和は杏奈の顔から視線を外さず言った 「かまわないよ」 「決定ね 大きな鷺を見たいわ 」 キクエが杏奈のシャンパングラスに シャンパンを継ぎ足す それを杏奈がグラスを両手で持って 少し困り顔でチロチロ舐めている 「彼女は酒が飲めないので僕が・・・」 そう言うと大和が杏奈のグラスを取って 一気に飲み干した もうキクエとホノカは我慢が出来ないようで 爆笑した 「これはこれは! 本当に大切にしているのね~ 」 あからさまな大和の態度に 杏奈は慎ましやかに頬を染めた キクエがシェフに今日の料理の感想を述べに 行っている時 テーブルには大和と二人っきりになった 「そのピアス可愛いな 」 杏奈は顔を輝かせて言った 「そうでしょう?キクエさんのデザインなの 一目で気に入っちゃった 」 「ふぅ~ん・・・・・ 」 そう言うと大和が杏奈の右耳のピアスを触った そしてポニーテールにしている杏奈の 耳元のカールしているおくれ毛を指で クルクルもてあそんだ 杏奈はドキドキしたがそのままじっとしていた 最近の彼はこうやって杏奈に 軽くスキンシップをしてくるのに遠慮はないようだ
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