chapter7 愛が生まれた日

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首筋から鎖骨・・・ 盛り上がった汗がたまった胸の真ん中の 筋を拭いてくれている度に 彼女の思いが伝わってくるようだ 今は頬どころか耳まで赤くなり・・・ おしぼりを持つ手が震えている もしかして・・・・・ こんなに間近に男の裸を見たことがないのだろうか・・・ 大和は首をひねった 彼女の元婚約者はいったいどんな男だったのだろう? そしていつの間にか大和も彼女の緊張が うつったのか自然と脈が速くなってしまう 最後に女性にふれたのはいつだったか・・・・   静かな寝室で杏奈が自分の胸の上に身をかがめ 真剣な表情で体を拭いている それは酷くエロティックな行為に思えた 室内はバラの香りと杏奈のシャンプーの 女性的な香りで包まれている 部屋の気温が妙に熱く感じ 腰から下は掛け布団に覆われているが それでもこれ以上杏奈の手が下に来たら 大和の下半身が硬く勃起しているのに気づかれてしまう 「これをお富さんが・・・・ 肩の腫れに効くそうです 」 そう言った杏奈の両手には アロエを擦り込んだガーゼが広げられていた 杏奈が彼の背に手を置いて起こし 昨日より二倍腫れあがっている肩にアロエガーゼを 張り付けた ハァ~・・・ 「気持ち良いな・・・・」 大和が目を閉じてため息をついた     「腫れが引くといいのですが・・ さぞかし痛いでしょう・・・  ガーゼがずれないように包帯を巻きますね」 今の彼女は大和に抱き着くような感じで 背中の包帯の巻き終わりを手探りしている 杏奈の呼吸が裸の大和の肌にかかる 大和はもう限界だと思った 杏奈の甘い香りに ベッドに半裸の自分・・・ 日ごろの理性はあっと言う間に本能にかき消されてしまった 大和は杏奈の肩にずしっと体重をかけてもたれた 痛くない方の手を杏奈の腰にあてて引き寄せる
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