chapter 3 偽装契約

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「今から僕の家に向かいます そこで弁護士団と一緒に契約に入るための 詳しい内容説明をしましょう」 そんなに急に? 「・・・・本当に時間がないんですね・・・ 」 「ハイ あなたの気が変わらないうちに 」 杏奈はしばらく爆音を立てて 地面をゴキブリの様に走るアストンマーティンの 乗り心地に束の間圧倒されていた 先日乗った社長専用のロールスロイス・ファントムの 優雅な乗り心地に比べれば アストンマーティンはいささか乱暴で しかし隣で運転している男性には良く似合っていた どうして男性はこんなスポーツカーと言う 一戸建て一軒買えるほどの値段が付いた車を 乗り回したがるのだろう 杏奈はポツリと呟いた 「気が変わるなんて・・・・・ありません」
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