大門一子でございます

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大門一子でございます

「社長。コーヒーが入りましたよ」 「うん。ありがとう、工」 嗚呼。 素晴らしい朝の始まりだわ。 私の勤める会社の社長、飯塚(いいづか)真春(まさはる)さんは、まだあどけなさが残る美少年。それなのに23歳の若さで、年商1億以上もの会社を経営している。 そしてもう1人の従業員、社長秘書の恵比寿(えびす)(たくみ)さんは、見た目がとても凛々しくてめちゃくちゃ男前。しかもイケボで高身長。 この2人が並ぶと、もう!もう! こんな素敵な2人を毎日見てるおかげで、私の過去の、辛い恋愛なんてちっぽけすぎて、綺麗さっぱり忘れたわよッ! 私、やっぱりこの会社に転職して良かった! 「いちごさんもどうぞ」 嬉しい。 恵比寿さんが、私にまでコーヒーを淹れてくれた。 「あ!すみませんッ!本当なら私が淹れなくてはいけないのにッ!」 「いえ。もう直ぐ銀行に行く時間ですよね。準備もあるでしょうから気にしないで下さい」 ううッ! 恵比寿さんの素敵な声と敬語に、私、もう、もうッ! 朝から、孕んでしまいそうです。 はぁ。はぁ。 ある意味、情緒不安定になる。
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