1, Lumine tuo

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「ルミネさん。今日はもうゆっくり休みましょう。寝床は客間のものを用意してありますから。」  フロ姉さんからの気遣いが染みる。ただでさえ慣れない環境で苦労した上にマナの追い打ちで、想像以上に疲れていた。 「分かったわ。色々ありがとう、フロ姉さん」  客間に通してもらうなり、そのままベッドにダイブした。 「私、魔法学院なんかでやってけるのかな…」  一人になると素が出る。思ったことを素直に言えず、冷たくあしらってしまうせいで、一人の時は弱くなる。そのせいもあって私は友達がいなかった——マナを除いて。小さいことを気にしない彼女だから、一緒に居ると気が楽だ。しかし、親友とはクラスは違う。  入学してもまた、周りにそっけない態度を取ってしまうんだろうなと、そんなことを考えている内、意識を手放していた。
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