追憶

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 ジークは不機嫌とも取れる表情でベッドから床に降り立った。  すると階下でとたとたと家の中を走る音がした。次いで玄関のドアがガチャリと鳴り、男と会話する少女の声が聞こえてくる。  ドアが再び閉まるとまた足音がとたとたと立てられ、今度は階段を上ってきた。  ジークのいる部屋の前で足音が止むと、次はノックの音が鳴った。 「ジーク、起きてるー!?何か今保安部の人が来て、町長さんが呼んでるって。 急いで行ってほしいって」
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