懇願

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「まあいい。『鍵を奪われ』ないよう気をつける」 「うん。そうだね。ところで、神術の方は、どう?うまくいってる?」 「契約後、特に問題は起きてない。今は霊力を管理して待つだけだ」 「うまくいくといいけどね…… と言うと、プレッシャーになるのかな。お父さんはどんな様子?」 「かなり危ないと思う」 「ちょっとだけジークが結界を張るのを代わるってのは、無理なんだよね?」 「結界は大術だからな……。今俺の方が力の均衡を崩すと、破咒の成功率に影響が出るからな」 「辛いところだね」 「それも仕方ない」  エスターは目を(しばたた)いてジークを見つめた。
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