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主人公は、田舎にある祖父母の家に帰省中。
少女は、この夏万引きをして補導された。
それ以降、家族とはうまく話せないで、苦しく、辛い日々が続いた。
祖父母の家に行っても、自分以外の家族が和やかに話しているのを見て、居心
地が悪くなり外へ出た。
秋を少し過ぎたくらいの季節で少し寒い中、少女は川の方へと歩きだしていっ
た。
川には飛び石が浮かんでいて、そばに銀杏の葉っぱがあった。
少女はそれを拾い、飛び石を渡って対岸へ行った。
対岸には銀杏の木がたくさん生えていた。
視界を埋め尽くす黄色の中で、一本だけ緑色の木があった。
彼女は成長しきれていないその木を、両親を失望してさせてしまった自分に重
ね合わせた。
緑の銀杏の木の下に、拾った黄色い葉を置き、少女は祖父母の家に帰った。
両親への謝罪とともに、万引きをもうしないと更生を誓った。
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