銀行員

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「斎藤さんは、窓口とかもしてましたよね?」 「…はい。入社後は…様々な経験をさせていただきました」 「バイトはしたことありますか?」 「アルバイトは学生の頃に…」 これは…私も銀行で働こうかなー?なんて言いだしちゃうのか?もう自分の会社はできないと思ったのかもしれない… 「営業とかは?」 「一通りは…」 「…肩書きは係長さん?」 「はい」 私が部長になってやるよ?か? 「斎藤さんと結婚します。そしたら融資は?」 「…?」 「あなた斎藤さんですよね?」 「はい」 「だから、適任なんですよ!」 え?どういう、こと? 例え話? 「そうだとしたら、可能になりますが…」 「じゃあ結婚します」 「…え?」 「え、斎藤さんが結婚勧めましたよね?」 「え…?」 なぜ、そんなことに? 「私自身で人材探しました。斎藤さんは、自己PRしてました。斎藤を売ってました。私は買います」 「…あの、よくわかりません」 「斎藤さん!適任なの斎藤さんしかいませんから。私、ブスで嫌ですか?」 「いえ…そういうことでは…」 「じゃあ決まり。私のことよく知ってるのは斎藤さんだけですから!それに仕事もできるもの」 え、え?これは書類見てるからわかるだけなんだけどな… そんな感じでいつの間にか四季さんに結婚の約束をされ、一緒に四季さんの会社を立ち上げることになった。付き合ってもいないけど。
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