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「俺のせいですみません。駅までの道わかるので案内します」
すみません?
そんな、…なら、あれは本当?
「あ、あの…」
「はい?」
「と、隣を歩いてもいいですか?」
「はい。ペース早かったですか?」
さっき、走ってきたのに全然疲れてなさそうだ。あ!また目が合ってしまった。
「そ、その、…私は、男に見えますよね?」
「え?なんで?」
「…さっき、かわいいって、本当ですか?」
「…はい。いきなり言われたら怖いですよね、すみません」
「い、いえ。初めて言われてびっくりしちゃったんです」
「…え?そうなんですか?かわいいのに?」
ひぇー!また言われた!目が合ってる。恥ずかしい〜
「な、名前なんて言うんですか?」
「柊亮介です。…名前聞いても…」
「美作笑理です!顔に似合わないんですが…」
「えりさんなんですね。へー。元カノと同じ名前だ」
「え…元カノ?」
「もう別れたんで、気にしないで下さい」
「つかぬことをお聞きします。振られてしまったんですか?」
「はい」
「そんな!なんでですか?どこが嫌なんですか?」
「いやぁ、俺って空気読めないというか、いらないこと言っちゃうらしいんで」
「それは、素直でいいと思います」
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