8人が本棚に入れています
本棚に追加
「ありがとうございます。駅つきましたよ」
…え、もう?…どうしよう。
「そ、その、家まで送ってもらえないでしょうか?」
「え、はい」
いいんだ!?
電車も乗ってくれるんだ!
「柊さん」
「はい?」
「私、のこと、じっと見てましたよね?」
「すみません、うっかり」
「どうして見てたんですか?」
「え?かわいいから」
「…じ、実は私も見ていました」
「え!?」
驚かせてしまった。
「あの、その、柊さんが私を見る目が、猛禽類や爬虫類を想像できるような…素敵な目をしていて…」
「それは、褒めてます?」
「褒めてます!そんな目は私、見たことないし、見つめられたことなくて、その、びっくりして、その、夢かなって」
「えっと、それって俺のこと気に入ってくれたってことですか?」
「は、はい!好きです」
「え、…まじ?やば…嬉しい」
「え?」
顔を手で覆ってしまった。
「あの、ここの駅で降ります」
「あ、はい」
そのまま家に行くのはちよっと緊張しちゃうから、公園まで来た。道中、柊さんは特になにも話さなかった。
最初のコメントを投稿しよう!