17人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
芽生え
エリモダンディーはシルクジャスティスと同年齢。
気弱で小柄だったが人間の指示をよく理解し、トレーニングもマジメなエリモダンディーはシルクジャスティスが最低ランクのレースを一度も勝ってない時期に、既に3勝してオープン馬になっていた。
しかしエリモダンディーは気の弱さから、よくトレーニング施設で他所の所属場に威嚇されていじめられていた。
だが、エリモダンディーがいじめられていると、1頭の馬が飛んできて必ず彼を守ったのだ、言うまでもないシルクジャスティスだ。
シルクジャスティスは人間にも馬にも傍若無人なヤツだったが、なぜかエリモダンディーにだけは優しかった。
それどころかエリモダンディーに攻撃するものに対しては、許さないとばかりに敵意をむき出しにする。
エリモダンディーに威嚇していた馬に対し、シルクジャスティスが威嚇返しで追い払う光景が何度も見かけられた。
シルクジャスティスとエリモダンディーに友情が芽生えようとしていた頃、シルクジャスティスは相変わらず牛みたいな体型だったが、能力の違いでようやく最低ランクのレースを勝利。
デビュー7戦目にして初勝利をあげた。
最初のコメントを投稿しよう!