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女装
ドンっ
と音を立て、ベットから落ちた
「いて……さっきの夢かぁ…よかったわ。」自分のお尻をさすりながら立ち上がる
思いっきし打ち付けたのでとても痛い
「はぁ、疲れたな……」
どうやら、ベッドに寝っ転がっている内に眠ってしまったようだ
コンコン
と金属製なのに木製のドアをノックしたような音が鳴る扉がノックされた
「はーい!どうぞ。」と返事をすると入ってきたのはフィリーネさん付きだったらしい侍女のクラエス
「今日はドレスを着ていただきます。」と渡されたのは藤色のドレス。
藤色の濃淡が美しいドレスを着せられ、カツラもかぶられされた。魔道具らしいカラコンもだ。
ちなみに胸も入れられたのだが、大きかった。
「こ、こんなにですか…?」
「えぇ。フィリーネお嬢様は大き方でしたから。」と淡々と告げられる
「ほえぇ……」
「では、ご案内します。」と食堂へ案内される
(食堂でいいのかな?後で聞いてみるか。)
一応今もヒールを履いているのだが慣れとは恐ろしいてもので今では挫くこともない
クラエスがノックをし、入室する
「フィーも来たことだ。朝食を運んでくれ。」とラクフェスが使用人に指示を出す
他の使用人にはフィリーネが亡くなったことを知られていないので、フィリーネ呼びだ。
運ばれてきたのはクリームシチューにパン、りんごだ。
パンは千切って食べるようで、横に添えられているオリーブオイル?を付けて食べていた
(優雅に、優雅に…)そう心がけ食べていく。
食事をするだけでもかなり緊張した
(ふぅ、食べ終わった…)
日本にいた頃は食事をするだけでも緊張することなどなかったので、食べ終えた頃には疲労がかなり蓄積していた
(この後は令嬢の流行りの恋愛小説を読むのか……作戦決行するだけなら別に読む必要ないと思うのだが?) と思うが、有無を言わさない笑顔で微笑まれることはわかっているので口には出さなかった
読書は自室でしていいとのことだが、慣れるためカツラとカラコンは付けっぱなしだ。
「これか…」
すでにテーブルに置かれている本を手に取る
紅茶やお菓子も用意されていた
フカフカのソファへ腰がけ本を開く
『秘め恋〜私と騎士の秘められた恋心〜』
(こんなの読むのかよ……まだ、勇者の冒険話とか神話の方がいいんだが…)
読みたくないが読まなくてはいけないので読み進めると、
「マジか…エグ…」と口からそうこぼれた
本の内容は、王族のアレクサンドルと騎士の恋。
アレクサンドルには婚約者がいるが、騎士のクリストフと恋に堕ちてしまう…
決して結ばれることができない二人だが、ある日一線を超えてしまう…
ここまではまだ、いい。ただ、一線を超える話でわかったのだが…アレクサンドルは男だ。長髪だとか少し小柄(175cmはある)とか言っていたが、クリストフから見たらで、(クリストフは198cmらしい)
そりゃ、小柄に見えるわな!
まぁ、男×男で一線を超えるらしい……
結構リアルに描かれているのだ
(最近の令嬢はこんなの読むのか!?淑女がどうたらこうたらじゃ……)
他のを読んで忘れようと思ったがこれも、BがLする話だ
読んでいたわかったが、この小説の登場人物のモデル……第一王子と第二王子だわ。
兄弟で、王位を争う仲だが愛し合ってしまうと言う話。第一王子超ヤンデレで第二王子ツンデレだ。
(読みたくねぇ〜!!!)
読んでいるだけで精神が削られていきそうな気がしたには気のせいだろうか?いや、気のせいではない。と言い切れる
因みに数時間後、三冊追加された。
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