第6話 よし、ぼこぼこにしましょう!

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(そうよ。旦那様、ここ最近ずっと私によそよそしいわ……!)  何か隠し事をしている、という言葉が正しいのかもしれない。  それほどまでに、旦那様は最近私に近づこうとしない。 (も、もしかして、浮気……とか?)  一瞬よぎったその不安に、私の顔からサーっと血の気が引いていく。  旦那様に限って、それはない。それはないと言い切れる……のだけれど。やっぱり、結婚して冷めるとか、そういうのはよく聞くものね。 「……そうでしょうか?」  私の言葉に、クレアはきょとんとした表情でそう返してくる。その目は、本気でそう思っているようであり、クレアは気が付いていないのだろう。……もしくは、私だけがそう思っている、とか。 「旦那様は、いつも通り奥様に接していると思いますが……」 「……ううん、私は、よそよそしいと思うのよ」  クレアの言葉に、ゆるゆると首を横に振りながらそう返す。 「なんていうか……その、隠し事、されているんじゃないかって」  今にも消えりそうなほど小さな声でそう言うと、クレアは眉をひそめた。……もしかして、不快にさせてしまった? 「き、気にすることじゃないのは、わかっているの。……ただ、浮気とかだったら、嫌だなぁって……」  毛布を抱きしめて、口元を隠しながらそう言う。言葉にすると、やっぱり傷ついてしまった。  私って、こんなにも弱い人間だっけ? そう思ってしまうほどに、今の私は打たれ弱い。体調のこともあるのだろうけれど、やっぱり……浮気は、ショックなのよ。 (イライジャ様のこともあるしね……)  一度、私は婚約者だった人に捨てられている。ということもあり、もしかしたら私は浮気に人一倍敏感なのかもしれない。  ……なんて、思ったところで無駄なんだけれど。 「ま、まぁ、どうせ気のせいだろうけれど――」  クレアの顔を見つめて、そう弁解しようとしたときだった。クレアが、勢いよく私の手を握ってきた。
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