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映画を観て、次の約束をした翌週の午後、央司のスマートフォンに初めての番号から電話が掛かってきた。
(誰だろう)
あまり重要な仕事を任されているわけではないけど、何もしていないわけではない。
社長の息子だ。
アニメーションばかり見ていたら問題だろう。
新規の業者と思って気軽に出た央司は、聞こえてくる声に驚いた。
=分かります?水野美那です=
教えてないのに、央司の電話番号を知っている。不審感を持ったけど、央司は話しを続けることを選んだ。
用事があるから連絡してきたのだろうと。
「あ、はい。分かります。あの……僕に何か?」
=ええ……あたしの婚約者、貴方のお兄さんのことで言いたいことが……=
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