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イリスの覚悟
翌日の昼下がり
領主の館の別館で、アクアとランダが今度の子供服のデザインで打ち合わせをしている。
「ね・・だから・・イリス先生・・?」
「うん・・」
イリスは生返事で、やっと顔をあげた。
その目の前には、ピンクのウサギのぬいぐるみの入ったかごが、置いてある。
「イリス先生、大丈夫ですか?ぼんやりしちゃって」
ランダの言葉に、イリスは頭を振った。
「いやぁ、酒、飲みすぎてさ。へへへ」
薄笑いでごまかしたが、半分は本当で、本当は違う。
「来ないでください」・・・あの言葉、頭のほとんどを占めている。
強い拒絶、きつい拒否の言葉。
ああああああああ・・・・頭が痛い・・・・
イリスは、机につっぷした。
「フェアリー領の別の所で、絹に近いものをつくっているという情報をいただきましたよ」
アクアがランダに説明をしている。
「さっき、神官様から、お手紙をいただいて・・・・」
その言葉に、
イリスは、がばっと身を起こした。
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