0人が本棚に入れています
本棚に追加
アクアは、薄茶色の小瓶の入った小さなかごを渡した。
「うん、ありがとう」
かごを受け取ると、イリスは言葉少なく、そさくさと玄関から出て行った。
「なんか、イリスの奴、おかしいぞ」
入れ違いに、アラゴンが首をひねりながら、入って来た。
「神官様のお手紙が来たから・・・・」
アクアが、クスクス笑って言った。
「恋する乙女・・?かもしれません」
「へー、あいつは乙女って柄じゃないぜ」
「オンナは、恋をすると、いつも乙女なのですよ。」
アクアは細い指を組んで、考え深げに言った。
「そうですね。イリス先生はこう、なんか、いつもと違う<可憐な乙女>っていう、イメージで行きましたからね」
ランダが言うと、アクアはベビーベッドのそばに歩いて行き
「イリス先生には、幸せになってほしいわ。ねっ、キアラちゃん」
そう言うと、小さなウサギのぬいぐるみを、しっかり握っている娘を抱っこした。
最初のコメントを投稿しよう!