イリスの勝負服

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アクアは、薄茶色の小瓶の入った小さなかごを渡した。 「うん、ありがとう」 かごを受け取ると、イリスは言葉少なく、そさくさと玄関から出て行った。 「なんか、イリスの奴、おかしいぞ」 入れ違いに、アラゴンが首をひねりながら、入って来た。 「神官様のお手紙が来たから・・・・」 アクアが、クスクス笑って言った。 「恋する乙女・・?かもしれません」 「へー、あいつは乙女って柄じゃないぜ」 「オンナは、恋をすると、いつも乙女なのですよ。」 アクアは細い指を組んで、考え深げに言った。 「そうですね。イリス先生はこう、なんか、いつもと違う<可憐な乙女>っていう、イメージで行きましたからね」 ランダが言うと、アクアはベビーベッドのそばに歩いて行き 「イリス先生には、幸せになってほしいわ。ねっ、キアラちゃん」 そう言うと、小さなウサギのぬいぐるみを、しっかり握っている娘を抱っこした。
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