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合流
さすがに屯所では見つかった時にいい訳が出来ない、という事で三条河原の橋の下で落ち合う事にした。
先に待つ下野。
「痛つつっ」
臀部をさすりながら小田がやってくる。
「小田っ」
「おっ、下野。上手くいったみたいだな」
「あ、ああ・・・」
「なんだ?俺が観柳斎にされてしまったのがそんなに嫌だったのか?」
「いや、任務なのだから仕方ないだろう。ただお前も入れられる側の趣味があったのだな」
「ねえよ。俺はされるのはゴメンだ、する側専門だぜ」
「し、しかし、さっき」
「貫二郎、相手は組長だぜ?観柳斎のしたいに様にさせるしかない。なあに、もう慣れっこさ・・・」
「・・・あ!だから内部の事に詳しかったのか」
「まぐわってる時に舌が滑りやすくなるのは人の性だ。今までは俺一人で観柳斎から色々と聞き出していたが、そろそろ限界だと思っていたんだ。そこに貫二郎が現れてくれて助かったぜ」
「しかし、なぜだ?」
「なにが?」
「される側なら俺にやらせればいいではないか、ましてやその趣味がお前にないなら尚更・・・んぐっ⁉」
いつかの様に接吻で言葉を止める小田。
「よ、よせ!ここでは誰が見てるか分からん!」
「貫二郎がつまらん事言うから」
「なにをだ?」
じりっ、じりっと間合いを詰める小田。
「な、なんだ?うっ」
小田は右手で下野の顎を掴むとくいっと引き寄せる。
「お前は俺だけのものだ」
「お、小田」
「お前は極上品だ。誰にもお前はヤらせない」
「・・・・・・・」
「お前を汚させない、その為ならいくらでも俺が汚れてやる」
「・・・も、もうお前に汚された様なものだがな」
「ふふっ」
「ふっ」
お互いに笑みがこぼれた。
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