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「実は、私の祖父はイギリス人で、当時の政府の人間だったの。
イギリス政府の〝ウラ話〞として、この話は伝わっているんですよ。
で、先輩の役員から、こっそり教えてもらったそうです。
ちなみに、イギリス政府に仲介を頼んだのは、菓子職人のルモンテーラ自身だったということです。
なぜ彼が、そう出たかと言うと、ほんのヒト財産を稼ごうとしただけで、そんな大事になるとは思ってなかったからなんです。
――で、これが、その珍事のウラ話ということです。いかがですか?」
「なーんだ、そうだったんですか‥‥」
タカシは満足気に笑った。
この後、ヨシオとトヨカは事務所で商談することになり、タカシは、別棟の『ミュージアム』で見学しながら待つことになった。
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