真白のカラス

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1.黒いカラスの 親から生まれた 真白のカラス 不吉の黒を 纏わぬカラスに 周囲は忌み恐れ 同胞の筈の 他(た)のカラスすら 不吉と忌み嫌う 親すら愛さぬ 真白のカラスを 白い身体は いつも濡れてる 心を写した 淀んだ涙で ぬくもり知らない 真白のカラスは 救いを求めて 一人旅立つ 同胞見限り どこかに居場所 あること信じ 夜空をさすらう 真白の星となって 2.白いカラスが 旅路で出会った 真白のスワン カラスの白を 見つめるスワンは 何故だか優しくて 同胞ではない そのスワンから 真白を讃えられ 初めて愛しる 真白のカラスは 白い身体は 呪いでないと 自分にしかない 誇れる宝と 自分を受け入れ 真白のカラスは 世界を見るため 共に旅立つ 真白のスワンと まだ見ぬ世界を 二人は目指す 青空さすらう 真白の風となって
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