サヨナラするって決めたから

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「、、、あのさ」 「ん?」 「新しい人付き合うと思う」 「、、、え?」 そう言うと夏帆は、ちょっとびっくりした顔をした。 まあ、そんな反応をされるだろうとは思っていた。 夏帆と会う時はいつも、彼のことや彼との思い出のことを話すことが多かった。 そして、話しながら泣くこともよくあった。 でも今日、私がいつもと違ってこんなことを言い出した。 だからだろう。 「あ、、えっと、、、春くんのことはもういいの?開き直ったの?」 夏帆が、よく状況を理解できていないような感じで聞いてきた。 「、、、もうよくないよ。忘れられないからだよ。忘れたくても忘れられないから」 「忘れるためにってこと?」 夏帆は何かを察したように、まっすぐ私を見てきた。 「うん。彼と比べ物にならないくらい素敵な恋をして、あの日々を忘れたい。 そんな理由で、、私ひどいよね」 自分でもわかってる。 彼を、彼とのあの日々を忘れるために新しい人出会うなんて、 こんな理由で誰かと付き合うなんて最低だって分かってるよ。 「ひどくないよ。ずっと悔やんでたもんね。ずっと苦しかったもんね。大丈夫だよ。きっと、新しい恋できるよ。風花なら」 「うん、、」
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