本音を吐き出すように

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注文したものが届くまでの時間は、あまりかからなかった。 かかっても5分ぐらいだった。 「懐かしいな〜。ここの焼鳥とビール飲むと思い出すな〜」 「ははは。昔の?」 「うん。春のだいぶ病んでた時期笑」 「病んでたっていうか、、、笑」 「やばかったもん笑。酒飲んだら、本音が全部吐き出すように出てきてさ」 「まぁ、そうだね笑」 「酒の力ってすごいよな〜」 「う〜ん、、酒の力もあるけど、蒼とだったからてのもあるかもね」 「お〜?珍しいこと言うじゃん?」 「はは笑」 _____________________________ あの日は、本当に精神的にヤバくて蒼に相談した。 そしたら、今すぐ飲みに行こうってなってここに来た。 「は〜、、、、、」 「春、大丈夫?めっちゃ飲むじゃん」 「大丈夫」 「話聞くぞ?」 あの日、もう自分でも訳が分からなくなっていて、 この気持ちも、あの思い出も潰すように酒を飲んでいた。 飲んで、飲んで飲みまくっていた。 そして、気がついたら本音を吐き出すように喋っていた。 「もう、無理だよ。全部、八つ当たりなのにさ」 「、、、」 「本当に、馬鹿だよな〜、、 こんな事になるなんて、一ミリも思ってなかった、、」 「、、、」 「マジ、何やってんだろう。 結局、何も言えなくて、 八つ当たりだったって言えなくて、 また、泣かせて、本当に何やってんだろう」 「、、、」 「どうしたらいいんだろう、、、 手術、成功すんのかな? 死んだりしないよね。 会いたいな〜、、、」 「、、、うん」 「全部、全部、自分のせいなのに、、、 あの日、僕が出てけなんて、一緒にいたくないなんて言わなければ、 こんな事になんなかったのに、、、」 「、、、、」 「生きていてほしいな、、、 嫌だな〜、、、 もう1度、、もう1度、、 風花の隣にいたいな、、、 もう1回、抱きしめたいな、、、 風花、、、 ごめん、、、ごめん、、、ごめんな、、、」 あの時、蒼は優しく背中を叩いてくれた。 何も言わず、ただただ聞いてくれて、「大丈夫」って言ってくれた。 そこまでしか、ちゃんとした記憶がない。 それから僕は、飲みすぎて寝てしまったらしい。 正直言えば、記憶がないからそう、蒼に聞いたとしか言いようがない。 あの日、寝てしまった僕を蒼は、家までまで送ってくれたらしい。 そして次の日、蒼は呆れた顔をしながら「昨日、大丈夫だったか?」って聞いてきた。 その時に何があったか、全部教えてくれた。
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