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部屋から広縁を通って、居間に行った。
広い和室に大きなテーブル、そして見た目が凄い男の人がいっぱい。
本郷組の、若衆の人たちが、座っていた。
旦那さまは席につき、私に「ここに座って」と言った。
隣に七瀬がいるので、ほっとする。
「いただきます!!!!」
大きな声で一斉に言ったので、ちょっとびっくりした。
私も、七瀬と一緒に手を合わせて「いただきます」と言った。
白ご飯に鮭の塩焼き、卵焼き、漬け物、サラダ、お味噌汁。
こんなに豪華なご飯、はじめてだ。
「おいしい?」
旦那さまが聞いた。
「おいしい!!」
私が笑顔いっぱいに答えると、旦那さまは嬉しそうに笑った。
莉凰の隣の、多分誰よりも強面の人が照れたように言った。
「さあさあお嬢、どんどん食べてくだせぇ」
「うん!」
美味しかった朝ごはんを完食してお皿を片付けると、部屋に戻った。
「りや、昨日、渡し忘れてたんだけど」
と言うと、旦那さまは、2つのものを私に手渡した。
1つは、しずく型のガラスで、透明な水色だった。
「これは、結婚の記念に」
そう言って、旦那さまは同じものを見せた。
緋で、色違いだ。
旦那さまとお揃いで、なんだか嬉しい。
それから、2つめは、小さなお星さまのペンダントだ。
「これはね、りやのお誕生日のプレゼントね」
と、照れながら旦那さまは言った。
「ありがとう!!大事にする!」
と言って、入っていた箱に仕舞うと、隣の部屋の引き出しにそっと仕舞った。
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