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リーゼがこれを自分の物だと主張したところで、誰が信じる?
世間は貧乏令嬢だったリーゼが大金を持っているなどと、思わない。
「よし、使おう」
目の前にある金を使わない選択肢はなかった。
これさえあれば、当分暮らせる。
リーゼが帰ってくるまで少々不便だが、メイドで我慢してやろう。
戻ってきたら、メイドをクビにしてリーゼをこき使ってやる!
「ふん。俺に恥をかかせやがって。どうせすぐに帰ってくる」
現実を思い知り生活できずに困り果て、泣きながら謝ってくるだろう。
俺は今まで通りの生活をして、リーゼの帰りを待てばいい。
ミレーヌには金貨のことを口止めさせておけばいいだけだ。
さっそくリーゼの金貨を使って、メイドの求人を出した。
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