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私の前に現れたアルウィン様は銀糸の長い上着を羽織り、勲章がたくさんついて、いつも以上に立派に見えた。
「今日は……すごくキラキラしてますね」
私は旦那様が馬鹿にしていたように、流行遅れのドレスだった。
だから、アルウィン様といつものように話すことができず、なんだか気がひけて、距離を置く。
なのに、アルウィン様は気にしていない。
「中に入ろう。エスコートするよ」
「いえ、私は……」
「もしかして、伯爵を気にしてる? 俺は王宮で迷子になっていたリーゼの案内をする。ついでにエスコートをした。それだけの話だよ」
階段を下りて、私に近づくとアルウィン様は手を差し出す。
「ありがとうございます」
アルウィン様の手をとった時、ドレスなんて自分の小さな見栄を気にするより、まずは離縁だけを考えよう。
そう決めた。
煌びやかな王宮の中へ入る。
兵士たちはアルウィン様が通ると、敬礼し、姿勢をただす。
「アルウィン様よ!」
「どうして、伯爵夫人と?」
「ほら、伯爵様があの娼婦をエスコートしたから……」

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