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ある冬の寒い夜
時刻は午後の8時を過ぎていた
私は普段と同じ程度の残業を済ませ
電車を降りてアパートまでの帰路を歩いていた
朝は高校生の自転車が多く避けている道だが
この時間はむしろ静かで寂しいくらいだ
静かで寒く薄暗い道を進み
途中にある高校とその隣にある小さな書店の明かりを見て一つの事を思い出した
今日は私が好きな小説家の新作の発売日だ
普段は駅前の本屋で本を買うのだが
特にこだわりの無かった私はここにもあるかなと
その本屋に初めて入ってみた
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