スカーレットをやる少年

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スカーレットをやる少年

むかしむかしではなく、さいきんの おはなしです。 あるところに ポケモンだいすきな少年がいました。 今日も家から離れた森の中でポケモンをやります。 「あー!くそ!なかなか倒せない!」 少年は、ゲームに夢中になるあまり、腕を振り回したりしていると、とうとうニンテンドースイッチを放り投げてしまい、泉の中に落としてしまいました。 「し、しまった!せっかく買ったばかりのスカーレットが!6500円もしたのに!」 少年は泉に落ちた、ニンテンドースイッチを見て悲観にくれました。小学生にとって、ニンテンドースイッチ中古20000円とカセット6500円は超大金です。 すると、ぼこ ぼこ ぼこ。 泉の中から美しい女神様が現れました。 「あなたが おとしたのは 金のポケモンですか?   それとも、銀のポケモンですか?」 めがみさまは みぎてに きらきらの ポケモン金、 ひだりてに ぴかぴかの ポケモン銀をもっています。 「いいえ、ちがいます。ポケモンスカーレットです」 少年は 正直に 答えました。 めがみさまは うれしそうです。 「あなたは しょうじきもの ですね。ご褒美にポケモン金銀をあげましょう」 「いやいや、僕が欲しいのは、ポケモンスカーレットです。あとニンテンドースイッチの本体です」 少年は女神様に突っ込みましたが、女神様はニコニコ笑いながら泉に消えてしまいました。ポケモン金銀を渡された少年は唖然としています。 「泥棒!原作では斧が3本もらえるんじゃねーのかよ!それにポケモン金銀なんてもう20年以上前のゲームだろ!俺、ゲームボーイなんて持ってねえよ!俺のニンテンドースイッチとポケモンスカーレット返せよ!」 少年は、女神様にせっかく誕生日に買ってもらえた最新のゲーム機とカセットを持っていかれ、手元にはもう誰もやっていなく、ゲーム機本体もないポケモン金銀だけが残され、悲しみに暮れていました。
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