第三話

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 気が乗らなくて、部活は早々にきりあげた。一応、原稿は完成させたし。最低限の成果はあげたってことにしとこう。  顧問や先輩達は心配してた。いつもなら最後まで残って一部始終全力で楽しそうなのに、って。気をわずらわせてしまったのが、ちょっと心苦しい。  部活中も、朝の出来事が頭から離れなかった。  少し冷静になって、つくりものめいた美貌の仏頂面を思い浮かべる。もちろん、あの、林田っていう運転手だ。  人を無視したりするから、怒りが上回っちゃうけど。あの人にも、何か事情があるのかな……?
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