ヒーローへの片道切符

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 はやて自体も微弱って言葉が似合うと思う。性格もビビりで運動神経もそんなに良くはない。  なのに、ヒーローに憧れている。きっと私が紙飛行機にして飛ばしたものが何なのか、わかっているのだろう。 「かえでには来たんだね」  はやては笑っているが、雰囲気はとても悲しそうだった。  はやてには来なかったと察するには充分だ。  はやて自身、別に期待はしてなかっただろう。そこまで夢見がちではない。  ただ、理性と感情は別だ。  自分の欲しいものを手放す人間を見て、何も感じない訳がない。 「だけど、行かないよ」  残念ながら、はやては良い奴だ。私の行動に何か思っても責めない。自分と他人の線引きがハッキリしている。  はやては「そっか……」とだけ呟いた。  やっぱり、はやては優しいと思った。  だからこそ、意図せず傷付けたことを辛く感じた。  青紙には不幸の手紙の効果もあるらしい。私とはやてに起こったことは、ただの不幸だ。
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