一章 暴れ龍兄弟爆誕

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「おばば様、兄様の杖を受け取らないで!!」 「チヌア、セオラ。」 オババが困ったように、孫娘を見た。 「チヌア、セオラ。ごめんね?」 ユルは、笑うとオババに杖を手渡した。 「チョモル・ユルは、チョモルの名を返上いたします。」 シャーマンの苗字を捨てるという兄の行為に、2人の妹は泣いた。 オババは、ひとつ息を吐くと 「それが、お前の選択ならば仕方ない。」 と、杖を受け取った。 「兄様の馬鹿っ」 「にーさまの、バカ、ハゲっ!!」 チヌアとセオラは、泣きながら罵倒するとオババの背中に顔を埋まらせて泣いた。 「あ、兄はまだハゲてないよ!?ほら、泣き止んで?」 と、オロオロしながら妹に近寄ろうとすると、2人は兄を見上げると 「「兄様なんて、大嫌いっっっ!!!」」
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