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ドゥルジは、男の目が自分に向いたのがわかった。
「ドゥルジ様には、囮になってもらいます。」
と、ユルから一族の宝である宝玉を渡してきたのである。
宝玉は拳大くらいの大きさであり、透明な水晶の中に雷が散っているかのような、光を発している。
ドゥルジは、その宝玉を大事そうに服の中へとしまった。
「サルヒ、村へは何人向かった?」
「40人くらいかな。」
サルヒは鼻を詰まんで答えた。
血とよくわからない悪臭がはなをつく。
「半分あちらへ行ったのか…。」
ザッと足音がして一団が岩山を上がってくる足音を聞いてドゥルジ達は戦闘体制に入った。
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