一章 暴れ龍兄弟爆誕

19/188
前へ
/1692ページ
次へ
◇◇◇ ジャンブールは、岩陰を移動しながら指示を出していた。 あの時、ユルは作戦だと言ってこう言ったのだ。 「軍師は、ジャンブールさん。攻略法はジャンブールさんが考えてください。」 「え?考える時間が」 ないじゃないか。と反論しようとしたら 「馬上で30分あるじゃないですか。」 と、事もなげに言われた。 「…は?」 「それに、あなたは良く人を見てます。誰をどこの位置に置くか決めるのは、ジャンブールさんがむいてると思います。シャタル(将棋のような盤上ゲーム)では、負けなしでしょう?それに、考えたことはあるでしょう?岩場を使った仮想戦」 ジャンブールは、息を吐いた。 仮想と現実は違う。 何回も脳内でシュミレーションは、した。 そこから最善だと思われるものを戦略にしたが、果たしてうまくいくのか。 一番目の良いサルヒを頂上に行ってもらい敵の動きを見てもらい、一番耳のよいゾンと弓の腕が一番良い兄弟を入り口に近い岩場に配置した。 バドゥとアルスランは、馬を巧みに操るから下に。 頭の中で布陣を組みたてる。 状況は次々と変わっていくから、その度に変えていかないと。
/1692ページ

最初のコメントを投稿しよう!

32人が本棚に入れています
本棚に追加