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僕はこの頃になると、さすがに男子の中で着替える事には抵抗があって、別に誰が見てる訳ではないんだけど、人の少ない時にコソコソと着替える様にしていた。
「人がいる所で着替えるのが苦手なんですよね」
ここでまさか森里先輩に相談する事になるとは思わなかった。
「そうなのか、うーん……木村、昼から時間あるか?」
「別に予定はありませんけど」
「じゃあコンビニでメシ買ってきてさ、ここで食おうよ。それから更衣室作ろうぜ。と言ってもパーティションみたいなもんだけど」
「部室の中にですか?」
「もちろん!文化祭とかの廃材が体育倉庫にあるだろ?パネルとか幕があればそこそこのヤツ出来るんじゃないか?顧問に相談してからだけどな!」
森里先輩はそんな提案をしてくれた。
部室に更衣室が出来るのはすごく嬉しかった。そして、森里先輩と一緒にそういう事が出来るのも嬉しかった。
着替えが終わると早速コンビニでお昼を済ませると二人で職員室へ行き、顧問の先生に相談した。
「いい考えじゃないか。倉庫にある物は好きな様に使え。残さないといけない物は別な場所に保管してあるからな」
「「ありがとうございます!」」
「それと、ノコギリとか金槌とか釘って貸してもらえますか?」
森里先輩が訊ねる。
「じゃあ俺が後で持って行ってやるよ。お前らは倉庫へ行って適当に材料探してこい」
「「はい!」」
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