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森里先輩と二人で倉庫へ向かう。さっきからずっと二人で行動してる。部活以外は初めてだしなんか嬉しいな。なんかワクワクするし、ドキドキする。
「実はさ、前から俺パーティション作れないかなって思ってたんだよ。部室の中に」
先輩はそう言って倉庫へ歩いて行く。
陸上部の部室は人数の割合でいうと、割と広く整頓をきちんとすれば更衣用のパーティションなんかは余裕で作れる。
「そうなんですか」
「ああ、男ばっかだとさ、ごちゃごちゃするじゃん。着替えくらいゆっくりしたいって俺も思ってたんだよな。ゆっくり身体拭いたりするだろ?」
「うん、確かに」
「部室広いんだから、パーティション使いたいやつだけが使えばいいじゃん。使うの絶対にお前だけじゃないって」
「そうですよね」
いつの間にか僕はすごくニコニコしていた。
倉庫に入ると、埃っぽいけどまだまだ使えそうなパネルとか角材がたくさん置いてある。パネルは何かしらの絵が描いてるけど気にしなければ大丈夫。
180×90センチのパネルを6枚7枚と角材を何本か。それと何に使ったのかわからないけど、カーテンみたいな幕があったのでそれも持っていく。
「よーし!パネルの上に全部載せて二人で運ぼうぜ!」
暑かったし、埃っぽくて重くて大変だったけど、森里先輩と二人で秘密の作業をしているみたいで楽しかった。
なんだろう?ワクワクが止まらない。
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