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友だち
どのくらい眠っただろう。
スマホが鳴った。
リュージからだ。
「ヨシキに電話、通じた…」
リュージの声が、未来を運んだ。
「ホントか! それで? 」
リュージは鼻をすすりながら話す。
「マサヤがレッカー車のガソリン満タンにして、ヒロトと一緒に迎えに行く。なんかすごく弱ってるみたいだから。タクミ、病院で待機してて」
「救急車出すか?」
「いや。マサヤたち、もう向かってるから。〇〇峠の近くにいるらしい。車は壊れてて動かせないけど、ヨシキはケガしてない…って」
「わかった…よかった…」
「リュウジ・・・って、ヨシキの声、聞こえた時! 俺、思わず叫んだよ。ヨシキーーッ! 良かった! 生きててくれて、ありがとう! ってさ」
「いいこと言うなぁ。本当に。生きててくれて、ありがとうだな」
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