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……見られてなかったよな? あそこからはかなり遠いし。
それより笑美里、言わないよな?
こういう時、俺が年上だからと言うだけでなく、怒られるのは男の方、ということに俺はなんとなく気づいていた。
仕方ない。怒られたら素直に謝ろう。
……そう思っていたが、会場を飛び出した笑美里の後を追った俺を、母親2人は「偉い!」 と褒めてくれた。特に笑美里の母親には多大な感謝の言葉をもらった。
……見られてなかったんだな。
心底ホッとしたのは内緒の話だ。
◇◇
次の年、笑美里はローズピンクのゲーム機を持って参加していた。
すっかり自分のゲーム機を使いこなし、女の子の友達とフレンド登録し、ゲームに夢中になっていた。もちろん会場から飛び出すようなこともなかった。
俺は少し寂しく思いながらも、笑美里の兄貴や他の男共とオンラインゲームを楽しみ、楽しくパーティを過ごした。
その次の年、突然パーティはなくなった。引退した教授が体調を悪くしてしまったのだ。
しばらく後その教授は亡くなり、いつもパーティで顔を合わせていた子供たちとは教授の通夜で最後の顔合わせになった。
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