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その頃、先程の部屋で真剣に話をしていたのはカイルとクレアだった。
「………クレアがアレクシエルの娘を養子にすることを許可するとは思わなかったよ。」
「ミラリアに非はないもの……それに、もうアレクシエルの娘じゃないわ。カイル、貴方の娘でしょう?」
カイルは「はは、そうだね。もうあの子はアリスじゃない。ミラリアだもんな。」と言いながら笑った。笑うカイルに微笑みながら、クレアは書類を机においた。机の書類は先ほどミラリアが記入したものとは別の、身辺調査結果報告の書類だった。
そこには、こう書かれている。
『アリス=ロゼ=グルーシア
元役人現伯爵、アレクシエル=ロゼと吸血鬼の娼婦、サーシャ=グルーシアの子息』
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