No.2 warm family

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No.2 warm family

「ミラリア様、背が曲がっていますよ!」 「ご、ごめんなさい!」 あれから5年ほどたったある日。私は家庭教師から厳しい教育を受けていた。今までも語学や芸術で辛かったけれど、それよりも今やっている礼儀作法、マナーの方が断然辛いし大変だ。 「まぁまぁメーリンさん、ミラリアにもう少し優しくしてあげなよ?ね?」 「カイル様、甘やかせば貴族に相応しい者にはなれません。カイル様も、私がちゃんと厳しく育てましたのに、何故こんなにも腑抜けた方になって仕舞われたのでしょうか……」 「あ、あはは……何のことかな…」 家庭教師のメーリンさんもカルロスと同じ吸血鬼だが、私はメーリンさんの方が苦手だ。でも学ぶのは楽しい。そのうち舞踏会にも連れていくとお父様は言っていたから、それの為にも、頑張らないと。 「ではもう一度。背筋を伸ばして──」
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