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裏路地では病院もなにもないので、病気でたくさんの人が死ぬ。アリスもそれは知っていた。だけど吸血鬼である自分にはどれもかからず、回りの仲のよい人間がどんどん死んでいくのをみて、寂しくなっていた。
「…おばあちゃんのために蝋燭つくったよ」
「私、ミールちゃんの帽子編んだよ…」
「………どうして、私だけ、吸血鬼なの」
「教えてよ………ねぇ…」
「なんで私だけ………置いていくの…?」
捨てられている本をどれだけ読んでも、
お金を貯めて買ったものを作っても、
暖を取るものを取ってきても、
寂しさは消えなかった。
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