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「じゃ、この課題は2人1組になって提出ね。今の隣の子と組むように」
化学室で非常勤講師の水野先生が生徒を眺めながら言った。僕の隣は転校して来たばかりの青木さんの隣だったので課題のことを授業が終わってすぐに聞きに行った。
「先生、青木さんと組むんですが今日の授業から参加してるのでほぼ僕の意見を書いて提出しても大丈夫ですか。」
水野先生は腕を組んで考えながら答えた。
「あー、そうね。でも、青木さんの学力は問題なかったから2人でやってね。」
言葉の最後は、決心したように笑顔で僕に向き直った。
「わかりました。」
授業後、僕は青木さんと教室で化学の課題をした。
「青木さん、ここの意見あるかな。」
「ここは、前の学校でもう終わったところだから正確に答えられるわ。」
「そうなんだ、でも答えを知りたいわけじゃないからこれに対する考え方を教えてもらってもいいかな。」
「藍澤くんって変わってるのね、普通なら答えを知って他の子よりもよく見えようとするのに」
「そうかな?それは、不公平じゃないかな僕は、自分から不公平を選ばないようにしてるんだ。」
「じゃあ、藍澤くんから見た私は不公平の1人って事?」
「そんな事ないよ、塾に通っている奴も同じと僕は思うけど。」
「それもそうね、じゃあ、ここの課題の考え方は、、、、」
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