三のヤキモチ

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三のヤキモチ

俺は、竹君のカッターシャツのボタンを外す。 優しいから、受け入れてくれるのはわかってる。 わかってるから俺は、エスカレートしていく。 たつくんも、そうだったと思う。 「嫌?」 「ええよ。好きなようにして」 「気持ち悪い?」 「うん、でもええよ」 俺は、鎖骨に舌を這わす。 キスマークの上を噛む。 「いたっ」 「やめる?」 「ええよ。やって」 竹君は、嫌われたくないからゆう事を聞いてるだけだ。 だから、どんな事をされても受け入れる。 「殴られても、殺されてもいいって言ってるみたいに聞こえるで」 「それは、極論すぎん?でも、俺は、(さん)のものやから好きにしたらええよ」 「竹君、そんなに自分をいらんもんみたいにゆわんでよ」 「必要とされてるなら、三にとっては俺は、いるもんやろ?それで、いいよ」 「こんなにかっこいいのに何ゆうてんの。贅沢やで」 竹君のキスマークを指で(さわ)る。 「どないしたいん?」 「ここだけ、食べて捨てたいぐらいや」 「ヤキモチ嬉しいで。三」 俺は、竹君にキスをする。 ソファーに、押して座らせる。 「せーへんから、でも、キスマークはいやや。」 「消していいよ。消えるなら、やっていいから」 俺は、キスマークの上にキスマークをつけるように動かす。 「つっ…。」 「嫌やなのに、体は感じるん?」 「えっ、気づかんかった。」 「感じてるねんで、それは…。我慢せんとってみ。」 そう言って、またキスマークの上をキスマークをつけるように動かした。 「ぁっ…。」 可愛くて俺は、竹君の口に舌を突っ込んだ。 「はー。」  「気持ちいいって思えたん?」 「わからへん」 俺は、竹君の口に指を入れた。 「ぅっんっ」 「可愛い顔してる」 俺は、指を離した。 「はー。はー。三、ご飯作るよ」 俺は、竹君に気持ちいいって言わせたくて、頬に手を当ててきた指を口に加えた。 「三、はー。はー」 指を口から抜いた。 「もっとして欲しいん?」 「えっ…。わからん。なんやろな」 「気持ちいいってゆってや」 「ごめん。でも、気持ち悪くはなかったよ。それ…。静めた方がええよな?俺、やった事あるから」 竹君は、そう言ってベルトをはずそうとする。 「やらんでいい」 「えっ?」 「俺は、竹君が好きになってくれるまで、やらんってゆったやろ?求められてるまま答えすぎて、自分が脱け殻なんちゃうんか?たつくん時かって、自分を捨てて奉仕したんやろ?」 「嫌やなかったから、ええねん」 「嫌やったやろ?外ですんの」 竹君は、俺を見て泣いてる。 「別に、それで喜んでくれたからええねん。過去の事やから」 「過去の事にちゃんとしてたら、こんなん流れへんよ」 俺は、涙を拭ってあげる。 「お母さんが生きてた時から、お父さんは再婚相手といたん?再婚相手の子供は、お父さんの子なん?」 「三、何ゆうてんの?」 「するんが、嫌いなんは、それを否定する何かを見たんやないん?」 当てずっぽうの俺の言葉に竹君は、頷いた。 「10歳の頃、鉄棒から落ちて怪我してん。祖父母に病院連れてってもうて、家に送り届けられた。おとんが、祖父母にお礼をゆうて、俺は、家に入った。「(ゆき)は、部屋で寝ときや」ってゆわれた。足も痛いし、寝れんし。ボッーとしてたら、変な声聞こえてきて覗きに言ったら裸で、おとんが女の人においかぶさってた。それから、それを何度も目撃した。ただ、怖いだけのそれに下半身が反応を示したのは14歳の時に彼女が出来たときやった。」 「竹君、それから嫌悪感もってんのちゃう?」 「そうなんかな?わからんわ」 「そうやと思うよ。そんなんやったら、もっとちゃんとそれを取り除いてあげなアカンよ」 竹君は、俺の頬に手をあててくれる。 「三、かまわへんよ。優しくせんで」 「するよ。優しくする。その時にそうなったんおかしい事ちゃうから…。男とか女とかもない。初めて、そうなったんは、おかしい事やないよ。」 「優しくせんかっても、今までかって普通にそうしてってゆわれたらしてたよ」 「それが、アカンのやで。竹君は、何も気持ちよくなかったんやろ?」 「うん」 「ほら、俺は、もう竹君からしたくなるまでせーへんから」 俺は、竹君を起こした。 「ご飯作って」 必要なのは、竹君が俺を必要かどうかだと思った。 「うん、作るわ」 竹君は、料理を作りにキッチンに向かった。
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