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だから、静くんは、
私が泣きそうになって泣くと。
いつも、困ったような顔をする...............
「っ、ぅ...............」
困らせたい訳じゃないのに。
静くんが好きすぎるから、離れたくなくって。
泣きそうになってるんだ.........って。
ちゃんと分かってる。
静くんが島を離れて、
大学へと羽ばたく瞬間だもん。
笑顔で見送らなきゃって。
頭の中では、分かってる。ちゃんと............
「最後ぐらい、島の音感じたかったのに」
静くんがポツリと呟いた。
「っ、ぅ、し、静くん.........ごめん」
静くんの過ごす大切な時間を、
邪魔したのは、完全に私だ...............
最後の最後まで、ごめんなさい、静くん。
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