静けさの中で、キミと。

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..................がしかし。 段ボールを抱えてる手では、 扉を開けられるはずもなくって。 .........先生、重すぎるよ。そう思ったのは内緒。 B棟図書室の扉の前に着いて、2分ほど。 立っているだけの時間。 「どっ、どぅ、開ければ...............」 「あっれー、きみ見ない顔だね。1年生?」 図書室の前で立ってる私の背後から聞こえたのは、チャラそうな声。 「あ、あの.........えっと.........」 そっ、そういえば私、 静くん以外の男の子とあんまり喋ったこと...... ないんだったぁぁぁぁぁ!!!!! 「え、なに緊張してんの?キスでも.........」 私が何も言えずにいたその時だった............ 「この子、僕のだから」 聞き覚えのある懐かしい声。 スッと私の持っている段ボールを手に取られて。 そのまま私を引き寄せると同時、 香ってきたのは懐かしい島の香り。 振り向かなくっても分かる。 静くんだ...............っ‼︎
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