静けさの中で、キミと。

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「ひっ、図書室の番人じゃねーか‼︎」 私に声をかけてきたチャラい声の人は、 そんな怯えたような言葉を発して逃げていった... 「しっ、静くん.........」 「羽生、久しぶり。......なんだけど......」 「久々に会えて、うれ、嬉しいっ‼︎」 感動の再会.........だと私は思いたかったのに。 「羽生、」 静くんは、 そう一言放つと、段ボールを机の上に置いた。 「僕、ナンパされろ。なんて言った覚えないけど?」 そして、お得意の、 聞こえるギリギリの声量で届いた言葉。 「ふぇ?静......くん?ナンパじゃ...ない、よ?」 あれは、あのチャラい先輩は、 たぶん、ナンパじゃないと思うんだけど...... 違うの、かな...............?
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