私の『自立』

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 と、思いきや、入学早々、三年生のヤンキー男子K先輩のグループにつきまとわれることになってしまいました。  私としては、好意を持たれること自体は悪い気はしなかったのですが、音楽室と理科室の机に名前を彫られたり、壁のあちこちに名前を書かれたり、授業中、校庭で名前を叫ばれたり。実質、されていることは迷惑でした。  顔が会ってしまった時は流石に無視するわけにもいかず、会釈する程度でほぼスルーしていたのですが、それが良くなかったみたいです。同じく三年生のヤンキー女子の先輩から酷いいじめを受けることになりました。 『Kのこと無視すんじゃねーよ!』  はぁ? 言いがかりにもほどがあります。せめて学校では穏やかに暮したかっだけなのに。彼女らは、本当に面倒でした。  雑巾の入ったバケツの水を掛けられたり、閉じ込められたり、前髪を切られたり……。そのうち飽きるだろうと、思って気にしていませんでしたが、あまりにおおっぴらに所かまわずだったものですから、生徒の間でも有名になっていましたし、そりゃ先生の目にもとまりますよね。そして私にとって一番恐れていたことが……。親の呼び出しです。  先生はものすごく心配してくれて、守ってくれたので、すぐに何かされることは無くなりました。なのに、なのに、母を呼んでしまったのです。
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