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お父さんは、張り切ってしまった……。
「美羽、コスチュームは、これでいいかな?」
赤いマントを着たお父さんが、嬉しそうに言った。
「うう~ん、お父さん。適当でいいんじゃない」
あたしは、適当に言った。
実は、あたしは、それどころではなかった。
恋をしてしまったのだ。
初恋だ。
「お父さん、あたし、好きな人ができて、それどころじゃないの」
「ええっ?! 何だと?! 誰だ?」
お父さんは、狼狽えていた。
そのお父さんに、あたしは言った。
「そんなの、内緒に決まってるじゃない」
お父さんに内緒のその人は、転校してきたイケメンの男子生徒・清原空人くんである。
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