出会い

9/9
前へ
/218ページ
次へ
「渚ちゃんって、彼氏居るの?」 「いいえ、全然居ません! ずっと居ません! あ!」 ──しまった、ずっと居ない! は、引くよなあ〜 「ふふ、良かった! じゃあ、俺と付き合ってくれない?」 「……」 固まってしまった。 そりゃあもう、正直、期待していたけれど、まさか本当に? 「え? 私?」 「うん! 渚ちゃん!」 「え〜〜〜〜! あ、ごめんなさい! あ、違っ! 違う違う、そうじゃなくて、大きい声を出して、ごめんなさい」 「ふふ、ダメ?」と言いながら笑っている。 「いえ、全然ダメじゃないです! 寧ろ喜んで! あ!」 ダメだ、テンパって変な言葉しか出て来ない。恥ずかしい。 「良かった〜」 「え? 本当に、私なんかで良いの?」 「うん、嬉しい! じゃあ、よろしくね」 「はい、こちらこそよろしくお願いします」 コレが、ナギとの始まりだ。
/218ページ

最初のコメントを投稿しよう!

174人が本棚に入れています
本棚に追加