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先に、彼女の方が自己紹介。
大木 恵さんらしい。
長い髪をクルクル巻いて、可愛らしい人だ。
なのに、私の隣りではキララが、ナギくんの彼女だろう! と鋭い目で睨んでいる。
──え!
また、私は横に首を振ると、キララは、優しい顔になり、ニコニコしながら『うんうん』と頷いている。
──完全に勘違いをしている
仕方ないなあ〜
そして、いよいよ、ナギくんの番だ!
「河原 汀です」
「え?」
思わず声が出てしまった。
「ん?」と教授に聞かれ、ナギくんも不思議そうに
こちらを見ている。
「あ、ごめんなさい」
驚いた! 同じナギサって言うんだ。
私は男の人でナギサさんという名前の人に、初めて出会った。
私がキョトンとした顔をしているのに、なぜか隣りでキララは、ニコニコして、小さく拍手している。
きっと『同じ名前で良かったね〜!』の拍手だろう。
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