友人Fの本懐8 - 護摩の煙 -

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関口の彼女が準備してくれた朝飯を食って、私たちはそのまま、彼女の家の居間で横になった。 目が覚めると既に昼で、私は慌ててFと関口を起こした。 「思ってたより大掛かりやったんやな…」 と彼女の父が缶ビールを片手にやって来た。 「飲むか」 と言われたがそれを丁重にお断りして、冷たいお茶をもらった。 「普通の高校生がこんな事出来るなんて思ってもみんかったわ…」 と彼女の父は笑いながら言う。 Fは木の匂いのするTシャツを気にしながら、 「俺も初めてやりましたけど、思ったより大変でしたね…」 と言っていた。
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