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「なんだそれ、バカにしてんじゃん! そんなのマジに取って悩む必要ないって!」
昼休みの食堂。
穂香の大まかな説明を聞いた理央が、我が事のように険しい表情で口にする。食事してる場合じゃないといった勢いで。
友人が穂香のために怒ってくれている、それだけでも嬉しかった。
「穂香、それお姉ちゃんに相談してみたら? ……まだ言ってないんだよね?」
そこへ早織が横か言い添えて来る。
「うん。なんか昨日は、もうそのコメントで頭いっぱいになっちゃって」
あのコメントがまた頭を過って、穂香はぐっと歯を食いしばった。ここで泣きたくない。友人に弱味を見せたくないとかそうではなく。
──今泣いたら、あたしは自分に負ける気がする。
「じゃあ打ち明けた方がいいよ。お姉ちゃん私たちよりは大人だし、そういうサイトのこともきっと詳しいからさ」
「そうする。帰ったら連絡するよ。ホント、佳織さん紹介してもらってよかった」
なんとか笑顔を作った穂香に、早織も理央も黙って頷いてくれた。
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